【VIX・米国VI】サウジリスクって結局なんなの?影響は?【中東・原油】

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VIX・米国VI 関連

こんにちは。たんす@tansu_toです。

サウジリスクという言葉をご存知でしょうか。
最近だと2018年10月に起きたサウジアラビア人記者殺害事件において、サウジリスクが使われていました。
では、この事件がきっかけでサウジリスクという言葉が生まれたかというとそんな事ありません。
実は2018年以前からサウジリスクという言葉は【サウジアラビア固有のリスク】という意味でつかわれていたようですね。

ではサウジリスクとは具体的には何なのでしょうか。
リスクと名前がつく以上、株価下落や急落の原因になりそうな事態のことだと思いますが、その全容がよく見えません。
しかし良く分からないからと、リスクを放って置くのは損失です。
特に、米国VIなどVIX投資をしている投資家にとって、株価急落やVIX急騰の原因となる事態は把握しておくべきでしょう。

そこで今回は、サウジリスクの正体やリスクが現実化した場合の影響についてまとめます。
この記事を読むことで次の3つが分かります。

    ・サウジリスクとは何か
    ・サウジリスクで懸念されていること
    ・サウジリスクが現実化した場合の影響

サウジリスクについてしっかりと理解して、株価の急落・VIXの急騰に備えましょう。

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サウジリスクって?

サウジリスクとは、サウジアラビアの政治や経済によって、世界中にマイナスの影響を及ぼすと懸念される事態のことです。
どうして大きな影響を及ぼすかというとサウジアラビアが世界第2位の産油国だからに収束します。
サウジアラビアの原油価格への影響力とオイルマネーの規模が、そのまま有事に陥った際の大きなリスクと呼ばれているというわけです。

そしてサウジリスクで懸念されている事態は主に次の3つ。

    ・原油価格の高騰
    ・政府系ファンドの資金逆戻り
    ・貿易停止

では1つづつ確認していきましょう。

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サウジリスクで懸念される事態

原油価格の高騰

一般に原油価格の高騰は経済に次の影響を与えます。
原料費高騰・物価上昇・企業収益悪化・消費低下・家計圧迫
簡単にいえば企業業績への悪影響です。

原油は多くの工業製品の材料や輸送・発電など広く消費されているため、ほぼ全ての企業が原油高の影響を受けることになります。
ではどれほどの影響かというと、ある試算によれば原油価格が10%上昇した場合に経常利益が最大で▲4%も落ち込むとのこと。
仮に全ての企業でおきたとしたら、株式市場への影響は甚大なものでしょう。

政府系ファンドの資金逆戻り

サウジアラビアは政府系ファンドを通じて他国の債券や株式を保有しています。
政府系ファンドの中でも資産規模は上位5位。
資産規模が多きく、すでに資金が市場に多く流通しているため

①サウジアラビア批判による企業のサウジマネー忌避
②政治的・経済的理由によるファンド保有資産の売却

が発生すると市場に大きな影響を与えることになります。

ではそれぞれ、もう少し詳しく見ていきましょう。

サウジアラビア批判による企業のサウジマネー忌避

市場に広く浸透しているサウジマネーが引き上げられることで経済市場に悪影響が生じます。
特にアメリカ、シリコンバレーのベンチャー企業への影響は大きいでしょう。
というのも、サウジアラビア政府系ファンドPIFが積極的にベンチャー企業へと出資していたからです。
資金の供給源が減れば、企業活動に支障がでることは言うまでもありませんね。

政治的・経済的理由によるファンド保有資産の売却

サウジアラビア政府系ファンドSAMAは、潤沢なオイルマネーにより他国の債券を大量に保有しています。
更にSAMAについては保有する対外資産のうち、約半分が他国の債券なんですね。
そんな大量の債券が政治的・経済的理由で売却されれば市場に大きな影響を及ぼすことになります。

では何が起こるかというと、次のようなフローで市場の混乱と株価の下落が生じます。

①債券売却による債券価格の低下  →
②債券価格低下に伴う長期利回りの上昇 →
③長期利回り上昇をきっかけとした株式市場の急落

ちなみにSAMAの保有する債券の中では米国債の比率が最も高く、サウジアラビアにとってアメリカに対抗する手段の1つとなっています。
アメリカの株式市場が下落した場合には世界中の市場に伝播するので、原油価格高騰と同じくらいのリスクがあると言っていいでしょう。

ちなみに債券利回りについては別記事で説明してるので参考にして下さい。

なおサウジアラビアの政府系ファンド名称 ・ 資産規模 ・ 投資先は次の通り。

ファンド名資産規模投資先
SAMA (Public Investment Fund)5,328億ドル (2018年10月)米国債中心 (1,695億ドル)
PIF (Public Investment Fund)2,500億ドル (2018年10月)国内投資中心

※PIFは現在拡大路線で推移中。2兆ドル規模まで拡張する予定として、2020年頃達成を目指しています。
もし2兆ドルを達成すると世界最大のファンドとなります。

貿易停止

サウジアラビアとの貿易が停止した場合にどんなことが起こるでしょうか。
最も影響を受けるのは原油の国内価格の高騰や物価の高騰、つまりオイルショックです。
例えば日本の場合、サウジアラビアからの原油輸入比率は全体の約4割を超えています。
代替の輸入先を探せばよいわけですが、一国の原油需要の4割を満たしてくれるような産油国はありません。
もちろんこれは日本に限らず他国にも言えることです

オイルショックの危険があるアジア諸国

オイルショックの危険性が高い国は、原油を他国からの輸入のみで賄っている純輸入国とよばれる国々です。
純輸入国はアジアに多く、日本もその1つ。
国際的な原油価格がダイレクトに国内価格に響くため、原油価格の動向がとても重要な位置を占めています。

サウジアラビアとの貿易停止はオイルショックを意味すると言っても良いかもしれません。
そのため純輸入国である各国、また株式市場はサウジアラビアの原油動向に敏感に反応するというわけです。

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終わりに

今回はサウジリスクについて、その正体と影響についてまとめました。
中東が世界の心臓と呼ばれているのは、原油というエネルギーを世界中に輸出しているからだそうですね。
そのため、中東からの原油の輸出が滞れば世界中で機能不全が起きるとのこと。
そんなことが起きないことを祈るばかりです。

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