この記事では米国VI基本のショート戦略について、初心者向けに解説します。
ショート戦略の概要、仕組み、利益の出し方を理解して投資利益につなげましょう。
ざっくり説明すると米国VI基本のショート戦略は『コンタンゴ狙いの長期保有』。
安定相場で最も効果のある戦略で、価格調整金という仕組みを利用し、変動の少ない相場でも月1~5%の大きな利ざやが期待できる戦略です。
その容易さと利益率から一時期流行。
米国VIショート戦略の中でもっとも有名な基本戦略かなって思います。
じゃあ実際にコンタンゴ狙いのショート戦略はどうしたら?
エントリー、利確、損切り…。
いつ、どんな時にすればいいのでしょうか。
結論は3つの基本を守れば大丈夫です。
- 安定相場であること
- エントリーのタイミングは早いほどいい
- 損切りや利確は最小限にする
3つの基本を守って取引すれば、ショート戦略の勝率は高まります。
この記事を読むことで次の3つが分かります。
- 米国VIショート戦略の3つの基本
- コンタンゴ狙いの長期戦略で成功するために必要なこと
- コンタンゴ狙いのショート戦略の使い方
この記事を書いている僕はVIX関連銘柄、米国VIに集中投資しています。
実際に記事のコンタンゴ狙いのショート戦略を実行していて、経験も含めて書きました。
2018年10月から12月にかけての急落をくらいましたが、戦略通り急落時の対応をとったことで生き残っています。
この経験から現実味のあるショート戦略についてお伝えできるかなと思います。
では早速見ていきましょう!
安定相場であること
戦略というだけあって状況に応じて使い分けることが最も大事です。
万能な戦略というのは無いわけで、米国VIショート戦略でもそれは同じですね。
ではどんな状況で使うのか。ざっくりいうと『安定相場』で使う戦略です。
もう少し詳しく言うと株価の変動が少なく横ばい、または少しずつ株価が上昇している相場状況のことです。
激しい乱高下が発生しそうにない相場状況というところですね。
そんな相場状況ならコンタンゴ狙いのショート戦略がとても良く効きます。
その反対。コンタンゴ狙いのショート戦略をしてはいけない状況もあります。
ざっくりいうと市場が乱高下、または長期間の下落トレンドに陥っいる状況ですね。
不安定な状況で使ってしまうと、かなりの痛手を負うので注意が必要です。
エントリーのタイミングは早いほうがいい
エントリーのタイミングは悩ましい問題です。
けれど『安定相場』という条件を満たしているなら悩む必要はないですよ。
エントリーはとにかく『早ければ早いほどいい』のですから。
というのもショート戦略の利益を生んでくれるのははショート精算時の価格差ではなくて、コンタンゴによる価格調整金の積立にあるからです。
なので気にするべきなのは、いかに早くエントリーして多くの価格調整金を受け取るかというところで、米国VIの値さえ気にしなくてもいいといえます。
ただし!一つだけ僕の経験則から気をつけて欲しいことがあります。
いくらショートするのは早いほうが良くても、価格調整日間近(一週間程度)のエントリーは控えたほうが無難ということです。
ざっくりいえば。殆どほとんど利益がない上に、ポジション的に不利な状況になる可能性が高いからですね。
というのも価格調整日間近でのエントリーは、取得価格と価格調整日における値の差が少ないため、初月のコンタンゴによる利益まで少なくなるからです。
その上、バックワーデーションになった場合には取得価格が低く抑えられることに加え、含み損のせいで余力が無くなり追加ショートが出来なくなる場合もあるんですね。
なので価格調整日間近のエントリーはおすすめしません。
エントリーするのであれば価格調整日を超えてからの方が無難ですよ。
ちなみに僕は価格調整日間近にエントリーして失敗した経験があります。
バックワーデーションで価格調整金はマイナス、米国VIの値が高騰して含み損、余力がなくなり追加ショート機会を失うで本当に損でしかないですね。
価格調整日間近のエントリーはよくよく考えてください。
また『より安全に』ということなら、取得価格を高くすることがおすすめです。
というのもバックワーデーションが起きてマイナスが発生した場合でも価格差による売却益で補填できるからですね。
安定相場でも年1回くらいは上昇しますから、そのタイミングでショートしましょう!
具体的には米国VIの数値が15以上。可能なら17以上が望ましいところ。
米国VIの平均値が14~15なので、15~17であれば売却損になりづらいかと思います。
また出来るだけ早くエントリーをするためにも15~17程度が現実的といえるでしょう。
利益確定や損切りやは最小限
この戦略で重要なのは利益が出ても、損失が出ていても『ポジションをできるだけ精算しない』ことです。
利益確定は最小限
コンタンゴによる価格調整金には投資面において優位性があります。
その優位性とは次の2つ
- 再投資や口座から引き出すことが可能
- 決済するまで税金がかからない
つまり税金の控除なしに再投資できるわけです!
かなり大きいメリットですよね!
投資期間が長ければ長いほど投資成果に影響が出てきそうです。
ちょっと検証してみましょう。
<共通する条件>
- 原資100,000円
- 3年間再投資
- 複利・年110%の利益率
<パターン>
- 税金控除あり(20%)
- 税金控除なし
結果は以下のようになります。
<投資利益> (利益率)
- 125,971円 (約126%)
- 133,100円 (約133)
このように利益率の差が顕著に現れてきていますね。
さらに4年・5年と年数を重ねる度に差は広がってきます。
長期のショート戦略をするなら、ポジションの精算は出来るだけしないほうが利益が出るということですね
損切りはできるだけしない
ショート戦略で怖いのは米国VIの暴騰による爆発的な含み損の発生です。
これまで積み上げてきた利益が吹き飛ぶさまは、利益どころか心まで刈られるような思いがする地獄の光景ですね。
では長期のショート戦略ではこのとき、どう対応するのでしょうか
結論をいうと損切りせず、ひたすら耐え忍ぶことで対応します。
というのもVIXは暴騰したとしても、必ず低下して一定の水準まで値を戻すからですね。
例え含み損が増えたとしても、いずれ解消するですから損切りする必要は無いということです。
ただ心が苦しいのがきついですがね。
救いなのは比較的短期間で解消されることです。
ひたすら耐えましょう!
終わりに
今回は米国VIショート戦略の基本型 コンタンゴ狙いのショート戦略について説明しました。
安定相場で使用すれば大きな効果がありますが、タイミングを誤ると痛手を負う可能性があるので、慎重に相場を見る必要があります
全ての投資戦略に言えることですが万能な戦略はありません。
相場の状況に応じて戦略を使い分け、利益を勝ち取っていきましょう!
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