こんにちは。たんす@tansu_toです。
VIX投資家として日々様々な角度から市場を分析しています。
VIXの市場を動かしている大口投資家達の手口を知りたくないですか?
CFTC建玉明細(COTレポート)は、彼らの手口を知る手がかりとなる公式資料です。
今週も大口投資家視点から市場を分析してみましょう。
ちなみに今週の結論はこんな感じ。
- FOMCに対し投機家は楽観的だった
- トランプさんの発言は投機家達にとって予想外
- 来週以降のCFTC明細に注目。
建玉と市場の状況確認
まずは各項目の増減と建玉集計日の市場の様子を確認しましょう。
CFTC建玉明細
※Net :正の数→買持ち 負の数→売持ち
総取組高 | 増加 | +16,568 |
---|---|---|
ショート | 増加 | +8,723 |
ロング | 減少 | ▲3,324 |
Net | ▲144,314 | 先週比▲12,047 |
ちなみに建玉明細の見方は次のとおり。
- Netポジションとポジション数
マイナス : ショート優勢
VIX低下目線
プラス : ロング優勢
VIX上昇目線
ポジション数: トレンドの強さ - 総取組高の推移
増加 : 強気
減少 : 弱気 - Long・Short各ポジションの変化
Net変動原因の特定
より詳細な読み方は別記事参照
【VIX】CFTC建玉明細の読み方・使い方【米国VI】
FOMC直前でもNetポジションはショート
先週(7月23日)に比べてNetボジションがショートに振れてます。
FOMC前、警戒感上昇で停滞・ロング寄りになってもおかしくないですが…
どうやらFOMC以降もVIXが下がり続けると予想していたみたいですね。
Netポジションは14万台を回復。
米国企業、決算発表で減少したNetポジションは1週間で元に戻しました。
米企業決算への関心と、堅調な企業業績に対するポジティブな反応が見えてきます。
投機家達の目線は明らかにVIX低下目線。
要因は2つかなと
- FOMCの事前予想が利下げ確実だった
- 米企業決算堅調で株価上昇の見込みが強かった
総取組高、今年最高値45万6千
総取組高は先週に比べて約1万6千増加。
原則的にはポジションに対して強気という見方ですね。
ただ投機筋が先週に比べて強気かというと、そういうわけでも無いみたい。
COTレボートを見返してみると投機筋の総取組高は7月16日からほぼ横ばい。
ポジションの入れ替わりはあるものの合計すると余り増えていません。
つまり投機筋達は7月16日から姿勢の強さは変わっていないみたいです。
今回、総取組高が増加した原因は実需筋。
ロング・ショートポジションともに増えたために全体の取組高が増えたみたいですね。
相場を動かす投機筋がポジションに対して、強気になってないので注意です。
投機家達もトランプ発言は予想できていない
ポジションの動きを見る限り、投機家達も8月2日の追加関税発言を予想してないみたい。
ポジションの整理らしき動きも見えず、ロングポジションなんかは減少してますからね。
恐らく多くの投機家達が損失を抱えたのかなって。
問題となるのはこれからの動き。
現時点で投機家のポジションはNetポジション▲14万、総取組高45万と、今年5月7日時点とほぼ同様の内容です。
ポジション的には今年5月の下落と同等の動きをするだけのスペックがあるのかなって。
投機家達の動きが見えてくるのは8月10日発表のCFTC建玉明細(8月6日)から。
ポジションの推移からVIXはもちろん、今後の米国株式市場の動きも予想できそうです。
来週の建玉明細は必見
建玉グラフ
直近3年間の建玉と総取組高の推移グラフ。
市場のポジション推移を長期間の広い視点で観察してみましょう。
直近3年間の建玉グラフ
※青積み棒:買建て
橙積み棒:売建て
黄色線 :総取組高推移
黒線 :Net推移
紫線 :米国∨I近似値
大きな変化は特に感じないですね。
追加関税発言前の動きは好調そのもの。
米中問題に進展あれば元の水準に戻るのは早そうです。
終わりに
今週のCFTC建玉明細は追加関税発言前のもの。
見えてくるのは投機筋達のVIX低下目線とFOMCや米企業決算への若干の警戒ですね。
追加関税発言への警戒は少なくとも見えませんでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
たんす投資ではVIX・米国VIに関する記事を掲載しています。
投資の参考に、是非読んでみて下さい。
皆様の投資が上手くいくことを祈っています!
コメント