こんにちは。たんす@tansu_toです。
VIX投資家として日々様々な角度から市場を分析しています。
VIXの市場を動かしている大口投資家達の手口を知りたくないですか?
CFTC建玉明細(COTレポート)は、彼らの手口を知る手がかりとなる公式資料です。
今週も大口投資家視点から市場を分析してみましょう。
ちなみに今週の結論はこんな感じ。
- 投機家の目線はVIXの低下に向いている。
- VIX市場に活況の兆し?
建玉と市場の状況確認
まずは各項目の増減と建玉集計日の市場の様子を確認しましょう。
CFTC建玉明細
※net :正の数→買持ち 負の数→売持ち
総取組高 | 減少 | ▲27,300 |
---|---|---|
ショート | 増加 | +9,435 |
ロング | 増加 | +1,385 |
net | 116,694 | 先週比▲1,385 |
ちなみに建玉明細の見方は次のとおり。
- NETポジションとポジション数
マイナス : ショート優勢
VIX低下目線
プラス : ロング優勢
VIX上昇目線
ポジション数: トレンドの強さ - 総取組高の推移
増加 : 強気
減少 : 弱気 - Long・Short各ポジションの変化
net変動原因めの特定
netポジションは更にショート寄り
ショート寄りの動きが顕著に。
遡ると今週で3週連続ショートに振れてます。
投機家達は慎重ながらもVIXが低下する思惑みたいですね。
ショートポジションは約1万増加、ロングポジションは約1,500増加と両ポジション増加。
これらから見えてるのは投機家達のセンチメンタルの改善。
市場に資金を投じている。つまり投機に前向な姿勢に変化してるってことかも。
総取組高3万減少の原因は実需筋
結論を言うと実需筋のロング・ショートポジションが大幅に減ったので総取組高が減少したんですね。
ロング・ショートそれぞれ2万、計約4万の減少。
投機家ポジションが約1万増加なので、総取組高3万減少と辻褄が合いますね。
じゃあ実需筋ってなんだろう?
ざっくりいうと投機ではないヘッジ目的で保有する機関投資家などですね。
VIXの場合は…今の知識では具体的にどんな人達か想像できない…(汗)
少なくとも市場の暴落をヘッジしたいという人たちなのは間違いないかと。
ということは…最近の薄商いを考えるとヘッジの必要が減ったからポジションが少なくなったのかも?
総取組高は減少でVIX市場が冷えたかというと…違いますね。
実需筋はヘッジ目的。VIX市場の活況とは別のベクトルで動いています。
なので市場の活況ぶりを量るなら、投機筋の取組高やポジションを見るべき。
今回で言えば
投機家達のポジションは増加、つまり活況になりつつある…?
と見るほうが正解かなと思います
6月25日(米国時間)の主な出来事
7月利下げ-0.5%見通し悪化
米国とイランの軍事的緊張
米国がおこした追加制裁で手打ち感が広がってましたね。
最高指導者や政府高官の資金凍結。
もちろんイラン側は反発したものの軍事行動への危機感が薄れたのは間違いないかと。
G20が間近に迫って話題が移ってしまった気もしますね。
結局、米国とイランの緊張は高いまま。
軍事的緊張は市場の話題から影を潜めていますが、潜在的リスクとして残ってしまいました。
建玉グラフ
直近3年間の建玉と総取組高の推移グラフ。
市場のポジション推移を長期間の広い視点で観察してみましょう。
直近3年間の建玉グラフ
※青積み棒:買建て
橙積み棒:売建て
黄色線 :総取組高推移
黒線 :net推移
紫線 :米国∨I近似値
市場閑散の底が見えたようなグラフ。
ショートポジションも下げ止まり取組高もやや上向き。
トレンドでいえば転換の兆しは見えているかなと思います。
活況具合でいえば今は全然かなって。
グラフで見て分かる通り2017年には遠く及びません。
ただ2017年ほどの活況になるかと言うと…ちょっとあやしいですね。
終わりに
投機家達は6月25日の時点で米中首脳会談の成功に掛けていたように見えます。
先週のG20を睨み様子見状態からポジション変更が顕著。
ショート寄りに推移かつ建玉数の増加が投機家達の動きを表していました。
恐らく投機家達が見据えているのは月末のFOMC。
7月は利下げの可能性を睨みながらのポジションを仕掛けてくるかと。
投機家達の動きをみつつVIXのポジションを組み上げないといけないですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
たんす投資ではVIX・米国VIに関する記事を掲載しています。
投資の参考に、是非読んでみて下さい。
【VIX】CFTC建玉明細の読み方・使い方【米国VI】
VIX建玉分析 2019年6月18日(先週分)
皆様の投資が上手くいくことを祈っています!
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