【VIX】CFTC建玉明細の使い方と見方【米国VI】
こんにちは。たんす@tansu_toです。

CFTC建玉明細ってなんだろう
CFTC建玉明細ってVIX投資に役立つの
CFTC建玉明細ってどうやって使ったら良いの
こんな疑問にお答えします。
大口投資家が何を考えているか分かればいいなと思いませんか。
相場を動かしている彼らの思考が分かれば相場の動きを掴みやすくなります。
CFTC建玉明細を使えば大口投資家(投機筋)が何を考えているか分りますよ。
この記事を読むことで次の3つが分かります。
- CFTC建玉明細の概要
- CFTC建玉明細の見方・使い方
- VIX投資でのCFTC建玉明細の活用法
この記事を書いている僕はVIX関連銘柄、米国VIや米国VIベアETFなどに集中投資。利益を出すため常に新しい手法や投資戦術について研究しています。
建玉明細から投機筋の思考を読む手法は割に有名な手法です。
VIX投資でも利用しない手はないですよね。
CFTC建玉明細って何?
ざっくりというと米国先物取引建玉状況の週次レポート。
大口投機家達の建玉状況(ショート・ロングポジションなど)をまとめた報告書です。
毎週火曜日取引時間後の建玉状況について、3日後金曜日にCFTC(米商品取引委員会)のサイトで発表しています。
報告書はPDFで配布されていて、詳細なロングレポートと簡易なショートレポートとあります。
ロングレポート
ショートレポート
建玉状況を知るにはショートレポートで十分。
さらに詳細を知りたいなら大口投機家の内訳を記した報告書も。
報告書に記載された建玉状況は大口投機家達が考えを写す鏡のようなもの。
買い玉が多ければ強気・売り玉が多ければ弱気という具合ですね
市場を動かせる大口投資家の考えが分かれば、相場のトレンドを知る手がかりになります。
VIX投資での活用の仕方
建玉明細を使う目的は2つ。
使用する建玉明細は2つです。
目的
- 投機家心理推測
- トレンド予測
- VIX暴騰時の規模予測
使用する建玉明細
- S&P500先物
- VIX先物
建玉明細と目的の関係はざっくり書いて次の通り。
VIX先物
ロングとショートの差(net) → トレンド予測
先週の建玉数からの変化 → 投機家心理推測
S&P500先物
ロングとショートの差(net) → トレンド予測
先週の建玉数からの変化 → 投機家心理推測
先物価格と建玉状況から分かるトレンド
建玉明細と先物価格を併用するとトレンドの予測に役立ちます。
市場参加者がどれだけの建玉をいくらの価格で取引したかを考えると強気・弱気のパターン分けが可能なんですね。
基本的なパターンで、上昇相場と下落相場でそれぞれ4パターンの計8パターンあります
上昇相場の4パターン
パターン | 1 | 2 | 3 | 4 |
---|---|---|---|---|
取組高 | 上昇 | 上昇 | 下降 | 下降 |
出来高 | 上昇 | 下降 | 上昇 | 下降 |
トレンド | 強気 | 堅調 | 堅調 | 弱気 |
下落相場の4パターン
パターン | 1 | 2 | 3 | 4 |
---|---|---|---|---|
取組高 | 上昇 | 上昇 | 下降 | 下降 |
出来高 | 上昇 | 下降 | 上昇 | 下降 |
トレンド | 弱気 | 軟調 | 軟調 | 強気 |
上昇相場と下落相場の8パターンを使えばトレンド予測の精度を高めることができますよ。
取組高・出来高・価格の3つの視点から見れば、1つだけの視点から見るより多くのものが見えますからね。
3つの視点からトレンドを予測することで、読み間違えを防ぐことができます
CFTC建玉明細の見方
CFTC建玉明細の用語・具体的な使い方の順に見ていきましょう。
用語は英語が苦手な僕がグーグル翻訳を駆使して翻訳しました!!
CFTC建玉明細の用語
用語 | 意味 |
---|---|
VIX FUTURES | 銘柄名 |
Reportable Posisions | 大口の報告必要ポジション |
Nonreportable Posisions | 小口投資家の報告不要ポジション |
Open Interest | 総取組高 |
Non-Commercial | 大口投資家(投機筋) |
Commercial | 生産者など当業者 |
Long | 買建て(ショートポジション) |
Short | 売建て(ロングポジション) |
Spreading | 両建て(ショート・ロングの同時持ち) |
CFTC建玉明細の具体的な使い方
実際に2019年4月16日のCFTC建玉明細(VIX FUTURE)を使って見てみましょう。
これが当時の建玉明細(ショートレポート)です。
使うのは次の3つの項目
- NonCommercial(大口投機家)Long・Short
- Open Interrest(総取組高)
- Change From 日付
それぞれ次の箇所を確認します。
- LongからShortを差し引いたNETポジションの推移(自分で計算)
マイナス : ショート優勢・VIX低下目線
プラス : ロング優勢・VIX上昇目線 - 総取組高の推移(Open Interrest)
増加 : 市場活発(強気)
減少 : 資金流出(弱気) - Long・Short各ポジションの先週との差異(Change From 日付)
netポジション変化の原因を特定
建玉明細を見たところ全ての項目が増加しているようです。
まとめると次の通り。
- Netポジションはマイナスで差異が大きくなった
今後もVIXが低下すると見ている投機家達が多い。
株価がしばらくの間安定していると考える投機家が多い。 - 先週に比べ総取組高が増えている
取引が活発化、流動性が高まり価格変動しづらくなる
取り組み高が増えたことでVIX急騰時に大きく上昇する可能性がある - ロング・ショートポジション共に増加
取引が活発、流動性が高まり価格変動しづらくなる
いずれのポジションも比較的強気姿勢
建玉データからのグラフの作成
CFTCが配布しているエクセルータを使うことでグラフを作れます。
グラフなら長期・中期期間を俯瞰して見れて便利ですね。
実際に作ったものがこちら。
青棒グラフ : ロング・ポジション
赤棒グラフ : ショートポジション
黒線グラフ : Netポジションの推移
黄線グラフ : 総取組高
ここ3年間の推移を見るとレポートだけでは見えないことが分かります。
ざっくりと次の通り。
- 直近のNetポジションが増加傾向
投機家の多くがVIXの低下すると考えている - ロングとショートを比較するとロングの増加は少ない
投資家は市場が暴落する可能性を低く捉えてる?
過去と比較して楽観視してそう。 - 総取組高は堅調で過去と比較して多くはない
取引は活発だけどピークはまだ遠い
グラフ化すると長期間に渡って比較検討できるのがメリットですね。
週次レポートだけだと、どうしても短期的目線になりがちです。
建玉明細の週次レポートとグラフを上手に使って俯瞰視点で分析すると良いですよ。
CFTC建玉明細の取得方法
最新レポート・エクセルデータはCFTCのホームベージから取得することが出来ます。
サイト画像ものせていますので参考にしてください。
最新レポートの取得方法
CFTCのトップベージから『Market Data & analysis』をクリック。
『Commitments of Traders』を中ほどまで下りると『Current Legacy Reports』の段があります。
表の左側『Futures only』の中から、『Chicago Board Options Exchange』の『Long Format』 又は 『Short Format』いずれか欲しいレポートを選択します。
ちなみに過去レポートをHistorical Viewableから取得することもできますよ。
エクセルデータの取得方法
CFTCのトップベージから『Market Data & analysis』をクリック。
『Historical Compressed』を中程までおりると『Futures Only Reports』の段にエクセルデータがあるので必要なデータをダウンロードします。
グラフの種類は積み上げ棒グラフと線形チャートが見やすくておすすめです。
ショート建玉を反転して表示することで更に見やすく。
エクセルのツールバーを使えば簡単にできるのでお試しください。
終わりに
本記事ではCFTC建玉明細について概要や使い方について説明しました。
とっつきにくい建玉明細ですが、一度理解すればVIX投資が捗ります。
建玉明細を利用して大口投機家達が作る株価の波を乗りこなしましょう!
それでは、皆さんのVIX投資が上手くことを祈っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
この他にもVIX関連記事を書いているので、よかったら参考にして下さい。
→【初心者向け】米国VI投資の基本【始め方】
→【初心者向け】VIX投資・米国VIで絶対押さえておきたい経済指標3選【2018年10月選定】
→【VIX・売り】米国VIコンタンゴ狙いのショート戦略【基本型】
コメント
某所で建玉分析の話題が増えていたので、ちょうど気になっているところでした。
タイムリーな記事をありがとうございます!
うれしいコメントをありがとうございます!
参考にしていただけるととっても嬉しいです
また見てやってくださーい!